麻酔中、何かしらの 気道確保 が必須と言っても過言ではありません。鎮静、麻薬などの鎮痛薬の投与により、自発呼吸は少なからず抑制されてしまうからです。筋弛緩薬を用いた場合は、言わずもがなですが、、、
一般的な 気道確保 とは
病院外で倒れている人に対して、行われる 気道確保は頭部後屈顎先挙上(自発呼吸がなければ、mouth to mouthによる人工呼吸も)ですが、、これは、気道確保のデバイス(道具)がないため、下顎挙上しかできないことによります。
麻酔中の 気道確保
では、麻酔中の気道確保はどのように行われるのか。
病院内では、さまざまデバイスがありますのでそれらを選択して気道確保を行います。
①経口・経鼻airway
麻酔導入でのマスク換気困難時や抜管後の自発呼吸は可能ではあるが舌根沈下により、気道閉塞が疑われる場合に使用可能。使い方は容易であり、医療者であれば挿入も容易なことが多い。
②声門上器具(SGA/LMA)
内腔を有したマスク様の器具で、咽頭部まで挿入し気道確保、換気を行うことができる。気管挿管と比べて、喉頭鏡を用いることなく挿入でき、患者への侵襲が少なくて済む。また、挿入も容易にできる。適応としては、仰臥位の手術、手術時間が3時間前後、出血など予期せぬトラブルが限りなく起きにくい手術が良い適応である。腹腔鏡手術や高度肥満がある場合は腹圧に対して換気困難となる場合があるので私は声門上器具を使用しない。
サイズ選択は、患者の体重により選択する。
声門上器具を通して、気管挿管も可能である。
③気管チューブ(気管挿管)
最も確実で安全な気道確保である。喉頭鏡を用いて、直接気管に気管チューブを留置する。
喉頭鏡を用い声門までの観察が初学者には必要であるが、個々の患者にて挿管の難易度は大きく異なるため事前の予測が重要である。挿管困難が予想される場合は、ビデオ喉頭鏡や気管支ファイバー挿管、awake挿管などを考慮する必要がある。
まとめ
今回は、気道確保について大まかな分類について紹介しました。
気管挿管になると、格段に難易度が上昇するため、練習が必要となる。
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